今回は待ちに待ったモンスターズ新作『ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅』のレビュー記事です。(ほぼネタバレ無し)
プレイ時間30時間で裏ボスを撃破し、65時間位で全モンスターをコンプリート出来ました。
ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅
プラットフォーム | Nintendo Switch™ |
ジャンル | RPG |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | 2023年12月1日 |
価格 | 7,678円税込 |
ドラクエ30周年記念放送で「モンスターズ新作はカミュとマヤの冒険になる」みたいな事を言っていたのが懐かしく感じる程に途方もない時間が過ぎ、ようやく発売しました。
あらすじ
ランディオル大帝(魔族)と人間(女)との間に生まれた魔族の第二王子である主人公。出来損ないの主人公は魔界から打ち捨てられ、人間界で病弱な母親と共に人間として暮らしていました。
しかし人間界で唯一の友人に魔族の王子という事が知られてしまいます。魔族や魔物は一家殺しや襲撃を行っている極悪非道な種族として扱われています。
当然のごとく反感を買い、家を焼かれ母親共々町の住人から追われることになります。住居が無くなってしまったので病弱な母親も路上生活者になってしまいます。
病弱な母親はその日暮らしではとても生きていけないので、主人公は父親であるランディオル大帝に「母親を助けてほしい」と直訴しに魔界まで出向きましたが、「助けられるが、助けるかどうかは余の決める事」と断固拒否されます。さらには【魔物を攻撃出来ない呪い】をかけられ、時空の果てに飛ばされそうになります。
間一髪のところで【全てを見通す者】を名乗るドラゴンに助けられます。
そのドラゴンから母親は亡くなったと報告を受けます。亡き母の願いは人間として生きる事。
ドラゴンからは「魔族の血を消してやろう」と持ち掛けられますが「自らの手で父親を倒し、魔族の王になる為には魔族の血が必要」と言い主人公はそれを拒否します。
【魔物を攻撃出来ない呪い】というハンデを抱えている以上、父親には何もできません。そこでモンスターマスターという職業に出会い、魔族の王になる為の冒険がはじまります。
良かった点
いつも通りのバトル
- 命令が面倒くさければ【戦う】コマンドを選択する
- 綿密に戦いたければ【命令】コマンドで技を選択する
- 配合で使うモンスターや気に入ったモンスターは【スカウト】コマンドを選択する
- 戦うコマンドに、より自分の思想を反映させたいなら【作戦】コマンドで作戦を選択する
- 敵モンスターに肉をやったり自分のモンスターを回復させてかったら【道具】コマンドを選択する
- モンスターを入れ替えたいなら【いれかえ】コマンドを選択する
- 戦闘が面倒くさかったり勝てない敵だなと思ったなら【にげる】コマンドを選択する
2回行動になる状態が追加されたぐらいで、いつもの通りのバトルシステムです。
季節変化や天候変化による端麗な景観
▼甘味楼の魔界
▼流神殿の魔界
【春の桜】【夏の若葉】【秋の紅葉】【冬の銀世界】という感じで全ての季節が楽しめて、出てくるモンスターが景観を壊すことなく、季節に応じたギミックも存在しています。
季節変化、天候変化で同じフィールドなのかと疑うくらい景色が大きく変わるのでテーマパークにいるような感覚で楽しい気持ちになれました。
アゲぴぴが冒険に付いて来ない
常に営業テンションというか夜のお店の人みたいな香りがするので「一緒に旅をするのはちょっとキツイな」と思っていたのでホッとしました。
しかも話を聞いていると結構な年齢っぽいんですよね。いい歳こいて渋谷の若者感を出しているのが痛々しかったので旅に付いて来させないという開発側の意図は非常に良かったです。
全体的に経験値が高い
今回はメタルダンジョンが無いです。そのかわり雑魚敵の経験値もフィールド上にたまに出るメタル系の経験値がかなり高いので、余計なレベル上げをせずにストーリーをサクサク進められます。
気になった点
配合画面のスキルが見難い
所持スキルを全て確認するには下にスクロールしなきゃいけない訳です。
スキルを進化させるには別のスキルと掛け合わせないと作れないものもあるし、ストーリー最中だと誰がどのスキルを持っていたかというのは忘れることがあるので、毎回スクロールを要求されるのがなり苦痛でした。
対策はスキル名を名前にすることです。
▼裏ボス撃破パーティー
曲が使いまわし&シンセサイザー音源
曲が使いまわし
前提としてすぎやまこういちさんには脱帽ですし、素晴らしい作曲をされていると思います。
ドラクエ初見ならば全く気にならないとは思いますが、スピンオフ作品が初見で本編をプレイしたことが無いというほうが珍しいでしょうから新しい曲で新鮮な気持ちでゲームをプレイしたかったです。
シンセサイザー音源
これは好き嫌いの分かれる部分です。
シンセサイザー音源は「おもちゃ売り場」という感じで安っぽさを持っていると思うのですが、オーケストラ音源は「壮大で美しい音色」を持っていてよりゲームに没入できるので残念な部分でした。
タマゴ限定モンスター
このゲームにはフィールドの所々に配置されるモンスターのタマゴが存在します。
ちなみにタマゴ限定モンスターをコンプリートするのに10時間位掛かりました。
▼タマゴの仕様
- タマゴには【白色】【銀色】【金色】【虹色】とあってそれぞれの色で生まれてくるモンスターのテーブルが違い、フィールドにある状態では白色で固定されていて、タッチすると色が判明するシステム
- タマゴの色が派手(虹>金>銀>白)になるほど遭遇確率は低くなる
- 取り終えた後にタマゴを復活させるには戦闘回数10回以上を要し、フィールドのランダムな場所に配置される
- 生まれるモンスターにはタマゴからしか入手できない【タマゴ限定モンスター】(16体)と配合やスカウトで入手できる通常モンスターが入っていて、限定モンスターは配合の素材になり、替えがきかない
- タマゴからしか入手できないスキルが存在する
- フィールドに入った時点で固定されているのでタマゴの前でセーブ&ロードを繰り返しても意味が無く、厳選の時間が長くなる
タマゴからしか入手できないモンスターというのは理解出来るのですが、4種類の色分けがあってさらに通常モンスターも混ぜて来るところに意味の分からなさと怒りを感じました。
この仕様を見ればタマゴからは限定モンスターだけ排出されるのが自明の理であり常識的な考え方です。
一番の理想はタマゴ限定モンスターというものが存在しないことなんですけどね。
残念な事にこのゲームで最も攻略難易度の高いコンテンツはタマゴ割りマラソンでした。
移動速度が遅い
読み込みとかの問題でバイクに乗って走り回るみたいな事はSwitchの性能的に出来なかったとは思いますが、まずダッシュが出来ません。
広大なフィールドを小走りであちこち走り回るのはちょっとストレスを感じました。
Switchが処理落ち(クラッシュ)しまくる
65時間の中で処理落ちした回数は23回でした。
フィールドで敵とエンカウントした瞬間と配合結果待ち時間によく処理落ちします。Switch自体が前時代の性能なのでゲームに罪は無いと思いましたが、落ちる回数が2桁なので不満点に挙げました。
追加ダウンロードコンテンツは買うべきなのか?
結論から言えば【追憶のモグダンジョン】は買うべきです。
モグダンジョンは一度仲間にしたモンスターが出てくるので配合の大幅時間短縮になります。同じモンスターが新しいモンスターを生み出す為に何度も使われるので必須に近いコンテンツです。
ほかダウンロードのコンテンツはおまけの要素が強いので、お金に余裕がある人が買えばいいと思います。
総評
ストーリー | |
難易度 | |
ボリューム | |
ストーリー
父親を痛めつけに行くという目的がストーリーの根幹にあるので、マイルドな女神転生みたいな感じで少しダークな感じでした。
難易度
スキル進化を理解していないと大した技を出せないので、RPG特有のレベルを上げるだけだと厳しいという感じでした。
ボリューム
プレイ時間は配合で図鑑をコンプリートするという作業が大半を占めています。
オフラインバトル要素がちょっと弱めで、裏ボス撃破で闘える敵がいないので少し物足りなさを感じました。
100点満点中80点といった所でしょう。スカウトして配合を繰り返しているだけで面白いですから土台だけで及第点に到達しています。
いつも通りのモンスターズって感じで面白かったし、初見の人でも普通に楽しめるゲームです!
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